
「扶養に入ると年金ってどうなるんだろう?」
「2026年から制度が変わるって聞いたけど、損しないか心配…」
こんなふうに感じている方、きっと多いのではないでしょうか。
実は、2026年は扶養と年金に関するルールが大きく変わる年なんですね。
「130万円の壁」の運用変更や「106万円の壁」の撤廃など、これまでの常識が通用しなくなる部分も出てきます。
この記事では、扶養に入ると年金がどうなるのかを分かりやすく解説しながら、2026年の最新情報を踏まえた「損しないための確認ポイント7選」をお伝えしていきます。
読み終わる頃には、ご自身の働き方や将来の年金について、しっかりとした判断ができるようになりますよ。
扶養に入ると年金は「基礎年金のみ」になる

まず結論からお伝えしますね。
配偶者の扶養に入ると、国民年金(老齢基礎年金)はしっかりカウントされますが、厚生年金は自分名義では増えません。
つまり、将来もらえる年金は「老齢基礎年金のみ」となり、老齢厚生年金の部分は上乗せされないんですね。
これが扶養に入る際の最も大きなポイントになります。
ただ、2026年からは「130万円の壁」「106万円の壁」のルールが大きく変わるため、年収や週の労働時間の管理、そして働き方の選択がこれまで以上に重要になってきます。
一つずつ確認していきましょう。
そもそも「扶養に入る」と年金はどうなるの?

第3号被保険者になると保険料なしで年金がカウントされる
配偶者の会社の社会保険上の扶養に入ると、「第3号被保険者」という立場になります。
これって、ちょっと分かりにくい制度ですよね。
第3号被保険者になると、次のようなことが起こります。
- 自分で国民年金保険料を払わなくても、国民年金の加入期間としてカウントされる
- ただし自分の名義で厚生年金には入らないため、将来もらえる年金は「老齢基礎年金のみ」
- 老齢厚生年金部分は増えない
「保険料を払わなくても年金がもらえるなんて、お得じゃない?」と思われるかもしれませんね。
確かに、国民年金の未納期間が出ないというのは大きなメリットです。
でも一方で、厚生年金を増やせないため、将来の年金総額は低くなりやすいというデメリットもあるんですね。
配偶者以外の扶養は第3号の対象外
ここで注意していただきたいのが、第3号被保険者になれるのは厚生年金に加入している人の配偶者(20〜60歳)に限られるということです。
子どもや親、兄弟などの扶養に入る場合は、第3号の対象外なんですね。
この場合、健康保険の扶養にはなれても、本人が国民年金に加入して保険料を納めないと、将来の年金に未納期間が生じてしまいます。
「扶養に入ったから年金は大丈夫」と安心していると、実は未納になっていた…なんてケースもあるので、ご自身がどの立場なのかを確認することが大切ですよ。
2026年以降の主なルール変更を押さえておこう
2026年は扶養と年金に関するルールが大きく変わる年です。
「今までと同じで大丈夫」と思っていると、思わぬ落とし穴にはまってしまうかもしれませんね。
130万円の壁:2026年4月から認定ルールが変更
これまでは、実際の年間収入が130万円を超えると、原則として扶養から外れる運用でした。
残業が増えて130万円を超えてしまい、「扶養から外れちゃった…」という経験をされた方もいらっしゃるかもしれませんね。
しかし、2026年4月からはこの運用が緩和される方向になっています。
具体的には、「労働契約上の年間収入」が130万円未満なら扶養扱いを維持できるようになります。
労働条件通知書や雇用契約書に書かれた「時給 × 所定労働時間 × 所定労働日数」などから見込み年収を算定し、その見込みが130万円未満なら、残業や一時的な収入増で130万円を超えても、直ちには扶養から外れない運用に変わるんですね。
ただし、残業等による増収が常態化する場合や、契約内容自体が変わる場合は、改めて認定を見直される可能性があります。
「契約上は大丈夫だから」と油断しすぎないことも大切ですよ。
106万円の壁:2026年10月から撤廃が決定
2025年6月に年金制度改正法が成立し、2026年10月から「106万円の壁」が撤廃されることが決定しました。
これは非常に大きな変更ですよね。
今後は「週20時間以上・学生でない」人は、年収にかかわらず厚生年金・健康保険に加入が原則となる予定です。
今まで「年収106万円以下」に抑えて配偶者の扶養を維持していたパートの方でも、週の所定労働時間が20時間以上なら、自分が社会保険に加入することになります。
厚生労働省はこの見直しで約200万人が新たに社会保険の加入対象になると見込んでいます。
影響を受ける方がとても多いので、早めに確認しておくことをおすすめしますね。
週20時間と130万円の関係を整理しよう
2026年以降の働き方を考える上で、「週20時間」と「130万円」の関係を整理しておくことが大切です。
- 週20時間以上の場合:賃金要件の撤廃後は、原則として自分が社会保険(厚生年金・健康保険)に加入
- 週20時間未満の場合:社会保険の加入対象外だが、年収130万円以上になると、第3号の扶養から外れ、自分で国民年金・国民健康保険に入る必要がある
つまり、「週20時間ライン」と「130万円ライン」の両方を意識する必要があるんですね。
どちらか一方だけ見ていると、思わぬところで扶養から外れてしまう可能性がありますよ。
扶養に入るメリット・デメリットを年金面から考える
扶養に入るメリット
扶養に入ることには、いくつかの嬉しいメリットがあります。
- 国民年金の加入期間としてカウントされるが、自分で保険料を払う必要がない
- 国民年金の未納期間が生じず、将来の基礎年金受給資格(原則10年)も確保しやすい
- 健康保険の保険料負担なしで、配偶者の健康保険証が使える
特に、保険料を払わなくても年金がカウントされるというのは大きいですよね。
毎月の家計にも余裕が生まれますし、安心感もあります。
扶養に入るデメリット
一方で、将来の年金という観点では、デメリットもあるんですね。
- 第3号の間は自分の厚生年金に入らないため、老齢厚生年金が増えない
- 自分名義で厚生年金に加入していた場合に比べ、トータルの老後の年金額は低くなりやすい
- 40代以降で長期間第3号のままだと、老後の年金格差が大きくなりやすい
「今の手取りを取るか、将来の年金を取るか」という選択になることが多いんですね。
ご自身のライフプランや家計の状況に合わせて、どちらを優先するかを考えることが大切ですよ。
損しないための確認ポイント7選
ここからは、2026年の制度改正を踏まえた「損しないための確認ポイント」を7つご紹介していきますね。
一つひとつ確認していただければ、きっと安心して働き方を選べるようになりますよ。
ポイント1:年収の「基準」と「計算方法」を正しく理解する
2026年4月から、扶養認定は「労働契約上の年間収入」で判断されるのが基本になります。
これ、とても重要な変更ですよね。
扶養内でいたいなら、契約上の年収が130万円未満になっているかを必ず確認してください。
年収に含まれるものには注意が必要です。
- 基本給
- 諸手当
- 賞与
- 交通費(これも含まれます)
「交通費は含まれないと思っていた」という方も多いかもしれませんが、実は収入に含まれるんですね。
この点を見落とすと、気づかないうちに130万円を超えてしまうこともありますよ。
ポイント2:週の所定労働時間をチェック(20時間ライン)
2026年10月以降、週20時間以上・学生でない場合は、年収に関係なく自分が社会保険に加入する方向になります。
扶養内を維持したい場合は、週19.5時間以内に勤務時間を調整するのが一つの目安とされています。
「今まで週20時間ちょっと働いていた」という方は、10月以降の働き方を見直す必要があるかもしれませんね。
勤務先と相談して、早めに対応を検討することをおすすめします。
ポイント3:扶養を続けるか、自分で厚生年金に入るかを比較する
ここで大切なのは、「手取り」だけでなく「将来の年金」も含めて比較するということです。
- 自分で厚生年金に入ると → 毎月の手取りは減るが、老齢厚生年金が増える
- 扶養のままだと → 今の手取りは多いが、将来年金が基礎年金のみ
2026年の制度改正により、厚生年金に入れるパートの範囲が広がります。
「あえて扶養を出て厚生年金に加入し、老後資金を増やす」という選択肢も取りやすくなるんですね。
短期的な手取りだけで判断せず、長期的な視点で考えることが大切ですよ。
ポイント4:配偶者控除・社会保険の「壁」を混同しない
「壁」という言葉がいくつも出てきて、混乱してしまいますよね。
ここで整理しておきましょう。
所得税・住民税の「配偶者控除」「扶養控除」の年収の壁と、健康保険・年金の扶養の壁(130万円)は別物なんです。
2026年から所得税の「年収の壁」は178万円に引き上げられますが、社会保険の130万円の壁は別制度として残ります。
「178万円まで大丈夫になった」と思って働くと、社会保険の扶養から外れてしまう可能性があるので注意してくださいね。
ポイント5:契約書・労働条件通知書の内容を必ず確認・保管する
2026年4月から、労働契約書・労働条件通知書に書かれた賃金や労働時間が扶養認定の基準になります。
曖昧な契約内容だと、被扶養者認定に必要な書類として認められない可能性もあるんですね。
以下の点が明記されているかチェックしてください。
- 時給(または月給)
- 所定労働時間・勤務日数
- 残業の有無
- 固定残業代・各種手当の扱い
条件が変わるたびに、内容が分かる書面の提出を求められる運用になります。
大切な書類はしっかり保管しておいてくださいね。
ポイント6:60歳以上・学生など年齢別の上限額にも注意する
130万円という数字は「一般的な年齢」の話で、年齢等で上限額が変わるケースがあるんです。
- 60歳以上:180万円が扶養と認められる収入上限
- 19歳以上23歳未満:150万円が上限
自分や家族の年齢区分によって、「何万円までセーフか」が違います。
一律130万円と考えないことが重要ですよ。
ポイント7:扶養に入っていても「第3号対象外」のケースを把握する
繰り返しになりますが、第3号被保険者になれるのは基本的に厚生年金に加入している人の配偶者(20〜60歳)です。
子・親・兄弟などは健康保険の扶養にはなれても、第3号年金の対象外。
この場合、本人が国民年金に加入し保険料を納めないと、将来の年金に未納期間が生じてしまいます。
また、収入が増えて第3号から外れたのに、国民年金の種別変更手続を忘れると、年金記録に空白ができるリスクもあります。
働き方が変わったときは、必ず手続きの確認をしてくださいね。
具体例で見る!こんなケースはどうなる?
ここからは、具体的なケースを見ながら、2026年以降どうなるかを一緒に考えていきましょう。
きっと「私と似ている」というケースがあるかもしれませんね。
ケース1:週22時間勤務で年収100万円のAさん
Aさんは週22時間のパート勤務で、年収は約100万円。
現在は配偶者の扶養に入っていて、第3号被保険者として国民年金がカウントされています。
2026年10月以降どうなる?
週20時間以上勤務しているため、年収に関係なく自分で社会保険に加入することになります。
扶養から外れ、厚生年金と健康保険の保険料を自分で負担することに。
ただし、厚生年金に加入することで将来の年金は増えます。
「手取りは減るけど、老後の年金が増える」という状況になるんですね。
対策としては…
- 扶養内を維持したいなら、週19.5時間以内に勤務時間を調整
- 将来の年金を増やしたいなら、このまま厚生年金に加入してOK
ケース2:週18時間勤務で年収135万円のBさん
Bさんは週18時間のパート勤務ですが、時給が高めで年収は約135万円。
現在は年収が130万円を超えているため、扶養から外れて国民年金と国民健康保険に加入しています。
2026年4月以降どうなる?
労働契約上の年収で判断されるようになるため、契約上の年収が130万円未満なら扶養に戻れる可能性があります。
実際の年収が135万円でも、残業や臨時収入で増えている場合は、契約ベースでは130万円未満かもしれません。
労働条件通知書を確認してみてくださいね。
対策としては…
- 契約内容を確認し、130万円未満なら扶養に戻る手続きを検討
- 残業が常態化している場合は、扶養に戻れない可能性があることも理解しておく
ケース3:週25時間勤務で年収150万円のCさん
Cさんは週25時間勤務で年収約150万円。
現在は自分で社会保険に加入しており、厚生年金も納めています。
2026年以降どうなる?
週20時間以上勤務しているため、引き続き自分で社会保険に加入し続けることになります。
特に大きな変化はありませんね。
Cさんのような方は、厚生年金を積み上げることで将来の年金が増えていくというメリットを享受できています。
このまま働き続けることで、老後の備えがしっかりできますよ。
ケース4:62歳で週15時間勤務のDさん
Dさんは62歳で、週15時間のパート勤務。
年収は約170万円で、現在は配偶者の扶養に入っています。
ポイントは年齢による上限額
60歳以上の方は、扶養と認められる収入上限が180万円です。
Dさんは年収170万円なので、扶養のまま働き続けることができます。
週20時間未満なので、2026年10月以降も社会保険の加入対象外。
現状維持で大丈夫ですね。
これから具体的に何をすべき?実務ステップ
ここまで読んでいただいて、「じゃあ具体的に何をすればいいの?」と思われた方もいらっしゃるかもしれませんね。
実際に取るべきステップを整理してみましょう。
ステップ1:自分の現在の働き方を整理する
まずは現状把握から始めましょう。
- 時給はいくらか
- 週の所定労働時間は何時間か
- 週の勤務日数は何日か
- 年間ボーナスの有無
- 契約書・労働条件通知書が手元にあるか
これらを確認することで、2026年以降どうなるかが見えてきますよ。
ステップ2:2026年4月・10月以降のルールを前提にシミュレーション
次に、新しいルールに当てはめて考えてみましょう。
- 週20時間以上働くと、自分が厚生年金加入になる可能性が高い
- 130万円ラインを超える見込みがあるかを、契約ベースで試算
エクセルやメモ帳で計算してみると、イメージがつかみやすくなりますね。
ステップ3:「扶養内でいくか」「社会保険に入って厚生年金を増やすか」を比較
手取りの変化だけでなく、将来年金・夫婦の老後資金全体で検討することが大切です。
「今の生活」と「老後の生活」、どちらを優先するかはご家庭によって異なりますよね。
配偶者の方と一緒に話し合ってみることをおすすめします。
ステップ4:不明点は専門家に相談する
自分だけでは判断が難しい場合は、専門家に相談するのも良い方法です。
- 会社の人事・総務
- 年金事務所
- 社会保険労務士
特に年金事務所では無料で相談できるので、気軽に利用してみてくださいね。
まとめ:2026年の制度改正を味方につけよう
ここまで、扶養に入ると年金がどうなるのか、そして2026年の制度改正を踏まえた確認ポイント7選をお伝えしてきました。
改めて要点を整理しますね。
- 扶養に入ると国民年金はカウントされるが、厚生年金は増えない
- 2026年4月から130万円の壁は「契約上の年収」で判断されるように
- 2026年10月から106万円の壁が撤廃、週20時間以上なら社会保険加入
- 週20時間ラインと130万円ラインの両方を意識することが重要
- 「手取り」だけでなく「将来の年金」も含めて比較する
- 契約書・労働条件通知書はしっかり確認・保管する
- 年齢によって上限額が違うので一律130万円と考えない
2026年は大きな制度改正の年です。
でも、正しい知識を持っていれば、制度改正を味方につけることもできるんですね。
一歩踏み出すきっかけに
「扶養と年金、難しそう…」と感じていた方も、少しずつ理解が深まってきたのではないでしょうか。
大切なのは、自分の状況を正確に把握し、選択肢を知ることです。
その上で、ご自身とご家族にとってベストな選択をしていただければと思います。
もし不安なことがあれば、年金事務所や専門家に相談してみてくださいね。
一人で抱え込まず、周りの力も借りながら、安心して2026年を迎えましょう。
きっと、この記事を読んでくださったあなたなら、損しない働き方を選べるはずですよ。
私たちも、一緒に頑張っていきましょうね。