
「住民税非課税世帯になると、医療費って本当に安くなるの?」
「具体的にいくらくらい違うんだろう?」
こんな疑問をお持ちではありませんか?
年金生活に入ると、毎月の医療費は気になるところですよね。
実は、住民税非課税世帯に該当すると、医療費の自己負担が月に数万円単位で軽減されることがあるんです。
この記事では、住民税非課税世帯が受けられる医療費の優遇制度7選を、60代女性の具体的なケースを交えながらわかりやすくお伝えします。
読み終わるころには、ご自身がどんな制度を利用できるのか、しっかりイメージできるようになりますよ。
【この記事のポイント】
- ✓ 3分で読めます
- ✓ 住民税非課税世帯の方、目指している方が対象です
- ✓ 知らないと損する医療費軽減のポイント
- ✓ 申請が必要な制度と窓口
- ✓ 必要書類の確認方法
- ✓ お問い合わせ先(市区町村窓口・日本年金機構など)
この記事でわかること
- 住民税非課税世帯で医療費がいくら安くなるのか具体的な金額
- 2026年時点で利用できる優遇制度7選の詳細
- 60代女性の年金額別シミュレーション
住民税非課税世帯の医療費は月3〜5万円も安くなることがある

結論からお伝えしますね。
住民税非課税世帯になると、医療費の自己負担上限が大幅に引き下げられ、月に3〜5万円程度の負担軽減になるケースも珍しくありません。
たとえば、70歳未満の方が入院や手術で月20万円の医療費がかかった場合を考えてみましょう。
一般的な所得区分の方だと、高額療養費制度を使っても自己負担は約8万円程度になります。
でも、住民税非課税世帯なら約3万5,400円程度まで下がるんですね。
その差は約4〜5万円にもなります。
さらに、入院時の食事代も軽減されますし、70歳以上の後期高齢者になると、自己負担上限がさらに低くなることも。
年間で考えると、数十万円単位の差になることもあるんです。
この金額の差を知っているかどうかで、老後の家計計画は大きく変わってきますよね。
【具体例】年金月8万円で一人暮らしの68歳女性Aさんの場合
ここで、具体的な例をご紹介しますね。
68歳のAさんは、国民年金のみで月8万円の年金収入があります。
一人暮らしで、住民税非課税世帯に該当しています。
ある月、Aさんは胆のうの手術で2週間入院することになりました。
医療費の総額は約60万円。
3割負担だと自己負担は18万円になる計算です。
でも、Aさんは住民税非課税世帯なので、高額療養費制度の上限が適用されます。
結果として、実際の自己負担は約3万5,400円で済んだんです。
さらに入院中の食事代も、1食100円程度に軽減されました。
2週間で約4,200円の食事代負担ですんだことになります。
一般区分なら約8,800円かかるところでしたから、これだけでも約4,600円の差ですね。
Aさんは「制度を知っていて本当によかった」とおっしゃっていました。
なぜ住民税非課税世帯は医療費が安くなるのか

ここからは、なぜ住民税非課税世帯だと医療費が安くなるのか、その仕組みを詳しく見ていきましょう。
住民税非課税世帯とはどんな世帯?
まず、「住民税非課税世帯」とは何かを確認しておきますね。
住民税非課税世帯とは、世帯全員の所得が一定以下で、住民税(所得割・均等割)が課されない世帯のことを指します。
厚生労働省や総務省の資料でも、この定義が使われています。
住民税非課税になる年収の目安は、お住まいの地域や世帯構成によって異なりますが、おおむね次のような水準です。
- 一人暮らしの場合:年収約100万円〜155万円以下
- 夫婦二人世帯の場合:年収約171万円〜211万円以下
年金収入のみの場合は、公的年金等控除が適用されるため、実際の年金額はもう少し高くても非課税になることがあります。
住民税非課税世帯の年収目安について詳しく知りたい方は、別の記事も参考になさってくださいね。
高額療養費制度の所得区分が変わるから
医療費が安くなる最大の理由は、高額療養費制度の「所得区分」が変わるからなんです。
高額療養費制度とは、月の医療費が一定額を超えた場合に、超えた分が払い戻される制度です。
日本年金機構や厚生労働省のホームページでも詳しく説明されています。
この制度では、所得に応じて自己負担の上限額が決まっています。
住民税非課税世帯は、最も低い区分に分類されるため、上限額が一般の方よりずっと低くなるんですね。
下の表を見ていただくと、その差がよくわかりますよ。
【70歳未満の高額療養費自己負担限度額(月額)】
| 所得区分 | 自己負担限度額(月額) |
|---|---|
| 年収約1,160万円以上 | 約252,600円+α |
| 年収約770万〜1,160万円 | 約167,400円+α |
| 年収約370万〜770万円 | 約80,100円+α |
| 年収約370万円以下 | 約57,600円 |
| 住民税非課税世帯 | 約35,400円 |
※多数回該当(過去12か月で4回目以降)の場合、住民税非課税世帯は約24,600円まで下がります。
いかがでしょうか?
一般的な所得区分の約80,100円と比べると、住民税非課税世帯は約35,400円。
約4万5千円もの差があるんですね。
70歳以上・後期高齢者はさらに優遇される
70歳以上の方や後期高齢者医療制度に加入している方は、さらに自己負担限度額が低くなります。
【70歳以上・後期高齢者の高額療養費自己負担限度額(月額)】
| 所得区分 | 外来(個人) | 入院+外来(世帯) |
|---|---|---|
| 現役並みⅢ | 252,600円+α | 252,600円+α |
| 現役並みⅡ | 167,400円+α | 167,400円+α |
| 現役並みⅠ | 80,100円+α | 80,100円+α |
| 一般 | 18,000円 | 57,600円 |
| 住民税非課税Ⅱ | 8,000円 | 24,600円 |
| 住民税非課税Ⅰ | 8,000円 | 15,000円 |
※一般区分の外来は年間上限144,000円があります。
注目していただきたいのは、住民税非課税Ⅱの方の外来自己負担限度額です。
なんと月8,000円なんですね。
一般区分の18,000円と比べても1万円の差がありますし、現役並みⅠ区分の80,100円と比べると、約7万円以上の差になります。
【具体例】夫婦で年金18万円の72歳女性Bさんの場合
72歳のBさんは、夫と二人暮らしです。
夫婦合わせて月18万円の年金収入で、住民税非課税世帯に該当しています。
Bさんは持病の糖尿病で毎月通院しており、月に約3万円の医療費がかかっていました。
でも、住民税非課税Ⅱに該当しているため、外来の自己負担限度額は月8,000円。
毎月約2万2千円が払い戻されることになったんです。
年間で考えると、約26万4千円の軽減効果ですね。
「年金だけの生活でも、これなら安心して通院できます」とBさんは話してくださいました。
住民税非課税世帯が使える医療費の優遇制度7選
それでは、住民税非課税世帯が利用できる医療費関連の優遇制度を7つご紹介しますね。
どれも知っておくと家計の助けになる制度ばかりですよ。
優遇制度①:高額療養費制度の自己負担限度額引下げ
先ほどもお伝えしましたが、最も大きな優遇がこの高額療養費制度の自己負担限度額引下げです。
【ポイント】
- 70歳未満:月約35,400円(多数回該当で約24,600円)
- 70歳以上:外来月8,000円、入院込みで月15,000〜24,600円
- 限度額適用認定証を事前に取得すれば、窓口での支払いが上限額までに
厚生労働省や日本年金機構のホームページで詳細が確認できますが、申請が必要な制度です。
お住まいの市区町村の国民健康保険窓口や、加入している健康保険組合に問い合わせてみてくださいね。
優遇制度②:高額医療・高額介護合算療養費制度
医療費だけでなく、介護サービスも利用している方には高額医療・高額介護合算療養費制度がおすすめです。
この制度は、1年間(8月〜翌年7月)の医療費と介護費の自己負担を合算し、一定額を超えた分が払い戻されるものです。
住民税非課税世帯は、この年間上限額が低く設定されています。
【住民税非課税世帯の合算上限額の目安】
- 70歳未満:年間約31万円〜34万円程度
- 70歳以上:年間約19万円〜31万円程度
医療と介護の両方を利用している方は、この制度も忘れずにチェックしてくださいね。
介護保険料の軽減について詳しく知りたい方は、介護保険料の仕組みについての記事も参考になりますよ。
優遇制度③:入院時食事療養費の減額
入院すると、医療費とは別に食事代がかかりますよね。
この入院時食事療養費も、住民税非課税世帯は減額されます。
【入院時食事代の比較】
| 区分 | 1食あたり | 30日入院(3食/日) |
|---|---|---|
| 一般 | 約490円 | 約44,100円 |
| 住民税非課税世帯(90日まで) | 約210円 | 約18,900円 |
| 住民税非課税世帯(90日超) | 約160円 | 約14,400円 |
30日入院した場合、一般区分と住民税非課税世帯では約2万5千円もの差が生じます。
長期入院になればなるほど、この差は大きくなりますね。
優遇制度④:入院時生活療養費の減額
療養病床に入院する65歳以上の方は、食事代に加えて居住費(光熱費相当)もかかります。
これを生活療養費といいますが、住民税非課税世帯はこちらも減額されます。
【生活療養費の居住費(1日あたり)】
- 一般:約370円/日
- 住民税非課税世帯Ⅱ:約370円/日(食事代のみ減額)
- 住民税非課税世帯Ⅰ:約0円/日
住民税非課税世帯Ⅰに該当する方は、居住費が免除されることもあります。
長期療養が必要な方にとっては大きな負担軽減になりますね。
優遇制度⑤:国民健康保険料の減免
医療費そのものではありませんが、国民健康保険料の減免も見逃せない優遇制度です。
住民税非課税世帯水準の所得であれば、保険料の軽減措置が適用されます。
総務省や各自治体の案内によると、所得に応じて「7割・5割・2割」のいずれかの軽減を受けられます。
【国民健康保険料の軽減例】
- 7割軽減:最も所得が低い世帯
- 5割軽減:一定の所得以下の世帯
- 2割軽減:軽減対象となる所得基準以下の世帯
年間の保険料が7割軽減されると、年間で10万円以上の差が出ることも。
国民健康保険料の計算方法についてもっと知りたい方は、保険料の仕組みについての記事をご覧くださいね。
優遇制度⑥:介護保険料の減免
65歳以上の方が負担する介護保険料も、所得に応じて段階的に設定されています。
住民税非課税世帯は、低い保険料段階が適用されます。
多くの自治体では、住民税非課税世帯向けに独自の軽減措置を設けていることも。
お住まいの市区町村の介護保険窓口で確認してみてくださいね。
優遇制度⑦:障害福祉サービス利用料の免除
障害をお持ちの方や、医療的ケアが必要な方が利用する障害福祉サービスについても、住民税非課税世帯は大きな優遇があります。
通常、障害福祉サービスには所得に応じて月9,300円または37,200円の自己負担上限が設けられています。
しかし、住民税非課税世帯は自己負担上限が0円になるんです。
つまり、実質的に自己負担なしでサービスを利用できることが多いんですね。
厚生労働省の障害福祉サービスの案内でも、この点は明記されています。
【具体例】年金月12万円の65歳女性Cさんの場合
65歳のCさんは、厚生年金と国民年金を合わせて月12万円の年金を受け取っています。
一人暮らしで、ぎりぎり住民税非課税世帯に該当しています。
Cさんは膝の手術で3週間入院し、退院後はリハビリのため介護サービスも利用することになりました。
【Cさんの負担軽減内訳】
- 高額療養費制度:自己負担約35,400円(一般なら約80,100円)→ 約44,700円軽減
- 入院食事代:約13,230円(一般なら約30,870円)→ 約17,640円軽減
- 高額医療・介護合算:年間上限の引下げで追加払い戻しあり
Cさんは「こんなに制度があるなんて知らなかった。申請しておいてよかった」とおっしゃっていました。
医療費軽減制度を利用するための手続きと注意点
優遇制度を利用するには、基本的に申請が必要です。
ここでは、手続きの流れと注意点をお伝えしますね。
限度額適用認定証を事前に取得しておく
入院や手術が決まったら、まず「限度額適用認定証」を取得しておきましょう。
この認定証を病院の窓口で提示すると、最初から自己負担限度額までの支払いで済みます。
後から払い戻しを受ける手間が省けますよ。
【申請先】
- 国民健康保険加入者:お住まいの市区町村の国保窓口
- 協会けんぽ加入者:全国健康保険協会の各支部
- 健康保険組合加入者:加入している健康保険組合
- 後期高齢者医療制度加入者:お住まいの市区町村の後期高齢者医療窓口
申請に必要な書類を確認する
申請には、一般的に次のような書類が必要です。
【一般的な必要書類】
- 健康保険証
- マイナンバーカードまたは通知カード
- 本人確認書類(運転免許証など)
- 印鑑(自治体による)
自治体によって必要書類が異なる場合がありますので、事前に窓口に確認してくださいね。
申請期限に注意する
高額療養費の払い戻し申請には期限があります。
原則として、診療を受けた月の翌月1日から2年以内に申請する必要があります。
期限を過ぎると払い戻しが受けられなくなってしまいますので、忘れずに申請してくださいね。
【具体例】申請を忘れていた64歳女性Dさんの場合
64歳のDさんは、2年前に大腸の手術を受けました。
住民税非課税世帯だったのですが、高額療養費の制度を知らず、約15万円を支払っていたんです。
後から制度を知り、慌てて市役所に相談に行きました。
幸い、まだ申請期限内だったため、約11万円が払い戻されたそうです。
「もう少し遅かったら間に合わなかった。早く知っていればよかった」とDさんは話してくださいました。
皆さんも、ぜひ早めに確認してみてくださいね。
2026年以降の制度改正にも注目しておきましょう
高額療養費制度は、定期的に見直しが行われています。
2026年8月以降、一部の所得区分で自己負担上限額が引き上げられる予定という報道もあります。
ただし、住民税非課税世帯の区分については、2026年も2027年も大きな変更はない見込みとされています。
むしろ、一般区分の上限が上がることで、住民税非課税世帯との「差」は広がる方向です。
とはいえ、制度は改正されることがありますので、最新情報は各自治体・日本年金機構のホームページでご確認くださいね。
【具体例】制度改正を心配していた66歳女性Eさんの場合
66歳のEさんは、「来年から制度が変わって、負担が増えるんじゃないか」と心配していました。
夫婦で年金20万円弱、住民税非課税世帯に該当しています。
市役所の窓口で確認したところ、「住民税非課税世帯の上限額は当面据え置きの見込みです」との説明を受け、ほっとしたそうです。
「自分で調べるだけだと不安だったけど、窓口で聞いて安心できました」とEさん。
不安なことがあれば、遠慮なく窓口に相談してみてくださいね。
まとめ:住民税非課税世帯の医療費優遇制度を活用しましょう
いかがでしたか?
住民税非課税世帯になると、医療費の優遇制度がこんなにたくさんあるんですね。
最後に、この記事のポイントをまとめておきますね。
【住民税非課税世帯の医療費優遇制度7選まとめ】
| 優遇制度 | 主な内容 |
|---|---|
| ①高額療養費制度 | 自己負担上限が月約35,400円に引下げ |
| ②高額医療・介護合算制度 | 年間の医療+介護の上限額が低く設定 |
| ③入院時食事療養費 | 1食約210円に減額(一般は約490円) |
| ④入院時生活療養費 | 居住費が減額または免除 |
| ⑤国民健康保険料 | 7割・5割・2割の軽減措置 |
| ⑥介護保険料 | 低い保険料段階が適用 |
| ⑦障害福祉サービス | 自己負担上限が0円に |
住民税非課税世帯の医療費優遇制度を活用すれば、月に3〜5万円、年間で数十万円の負担軽減になることもあります。
ただし、制度は改正されることがありますので、最新情報は各自治体・日本年金機構をご確認ください。
「自分は該当するのかな?」「どの制度が使えるんだろう?」と思ったら、まずはお住まいの市区町村の窓口に相談してみてくださいね。
きっと親切に教えてもらえますよ。
知らないともったいない制度がたくさんあります。
ぜひ、この記事を参考に、使える制度はしっかり活用して、安心した年金生活を送ってくださいね。
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よくある質問(FAQ)
Q1. 住民税非課税世帯かどうかはどうやって確認できますか?
お住まいの市区町村から届く「住民税の通知書」で確認できます。
また、市区町村の税務課窓口で「住民税非課税証明書」を発行してもらうこともできますよ。
マイナンバーカードをお持ちの方は、マイナポータルでも確認できる自治体が増えています。
Q2. 高額療養費の払い戻しはいつ受けられますか?
診療月から約3か月後に払い戻されることが多いです。
ただし、限度額適用認定証を事前に取得しておけば、窓口での支払いが最初から上限額までになるので、払い戻しを待つ必要がなくなりますよ。
Q3. 年金収入だけでも住民税非課税世帯になれますか?
なれる場合があります。
年金収入には「公的年金等控除」が適用されるため、額面の年金額より課税対象となる所得は少なくなります。
一人暮らしの場合、年金収入が約155万円以下なら住民税非課税になる可能性がありますが、自治体によって基準が異なりますので、お住まいの市区町村で確認してくださいね。
Q4. 入院前に限度額適用認定証を取得し忘れたらどうなりますか?
一旦、通常の自己負担額を支払うことになりますが、後から高額療養費の払い戻し申請ができます。
診療月の翌月1日から2年以内であれば申請可能ですので、忘れずに手続きしてくださいね。
Q5. 住民税非課税世帯の優遇制度は自動的に適用されますか?
残念ながら、多くの制度は申請が必要です。
高額療養費の払い戻し、限度額適用認定証の取得、入院時食事代の減額認定など、それぞれ申請手続きが必要になります。
「知らなかった」「申請していなかった」という理由で優遇を受けられないのはもったいないですよね。
ぜひ、この記事を参考に、使える制度は積極的に申請してくださいね。